『梅酒』は、疲労回復、血液サラサラ効果、便秘解消、下痢防止、食欲増進なの効果があるとされ、昔から健康に良いお酒として親しまれてきましたね。
最近では、食前酒としても飲まれるようになってきていますし、海外でも人気急上昇しているとか。
そんな人気で美味しい梅酒を、自宅でも簡単に作ることができます。
しかも、自宅で作るからこそ甘さを控えめにした飲み方が出来たり、一番美味しい飲み頃で飲むことが出来るのです!
今回は、自宅で梅酒の作り方と、容器の大きさや消毒方法についてご紹介します。
お好きなところからどうぞ
梅酒作りの材料
まず、基本の梅酒の作り方に必要な材料と道具をご紹介したいと思います。
梅酒作りに必要な材料と道具は、以下の4つの材料と道具だけでOKです!
- 青梅
- 氷砂糖
- ホワイトリカー(酒)
- 容器
選び方のコツなどを載せましたので、参考にしてみてくださいね。
青梅の選び方
青梅は、なるべく傷の少ない新鮮な物を選びましょう。
サイズは、2L以上の物が、粒が大きい分果汁も多く梅酒には向いているようです。
店頭に並んでいるものを買って来た場合は、なるべく早く漬けてしまわないと、あっという間に熟してしまいます!
すぐに漬けられない場合は、冷蔵庫で保管し、それでも3日以内には漬け込むことをおすすめします。
尚、完熟梅でも、梅酒を作ることも可能ですが、実が潰れやすくなっているので気をつけて扱ってください。
青梅の方がエキスが出やすいため、できれば青梅の状態が望ましいですが、完熟梅で作った梅酒は香りが良いようですよ。
また、青梅は冷凍保存が可能です。
洗ってヘタを取り除いた状態で冷凍保存しておけば、1年中いつでも梅酒を漬けることができますね。
ただし、冷凍青梅は、生の青梅に比べて風味が弱くなってしまいますから、ご注意ください。
氷砂糖について
梅酒の梅の風味を最大限に生かすには、雑味の少ない氷砂糖が最適です。
使用する氷砂糖の量は、梅の重さに対して50~80%程度が適量と言われています。
梅1kgに対して500g程度なら普通の甘さに、甘めで作りたい場合は800gでも大丈夫です。
逆に甘さを控えたい時は、350グラムまで減らしても大丈夫ですが、初心者であれば、レシピ通り500グラムで作ってみることをおすすめしますよ。
また、雑味が少ないという以外にも、氷砂糖が使われるには理由があります。
それは、お酒(ホワイトリカー)と氷砂糖が美味しい梅酒を作りだす浸透圧の絶妙なバランス!
浸透圧によって梅のおいしいエキスをお酒(ホワイトリカー)に抽出するのですが、それには、ゆっくりと溶ける氷砂糖が最適だと言われています。
とはいえ、他の種類の砂糖やハチミツでも梅酒を漬けることは可能です。
ただしその場合は、上に書いた浸透圧のバランスが変わってきますから、出来上がるまでの期間が違ってきますし、使用した砂糖によって梅酒の風味が変わってきます。
尚、砂糖類を抜いても梅酒は作れます。
この場合、浸透圧にかかる時間が非常に長くかかりますが(約1年~)、酸味の強い『酸っぱい』梅酒になるそうですから、甘くない梅酒がお好みの方は、試してみても良いかもしれませんね。
ホワイトリカー(酒)について
梅酒にホワイトリカーが使われるのは、氷砂糖の欄に書いた通り、浸透圧のバランスが良いためです。
それに、ホワイトリカーは何度も蒸留されているため、ほとんど無味無臭であることから、青梅の風味が活きるのです。
もちろん、ホワイトリカー以外のお酒(日本酒、焼酎、ブランデー、ウイスキーなど)を使用することも可能です。
その場合は、以下の点にご注意ください。
- 梅酒は果実酒なので酒税法によってアルコール度数が20度未満のお酒で作ることは法律で禁止されています。家飲み用であっても、20度未満のお酒を使うと違法になってしまいますので、ご注意ください。
- 梅酒を漬ける場合、アルコール度数が低いお酒を使うと梅の水分によってアルコール度数がさらに低くなり、雑菌が繁殖し腐敗しやすくなります。そのためにアルコール度数が35度のホワイトリカーなどの高い度数のお酒を使うのです。
法律上はアルコール度数が20度以上のお酒なら問題はありませんが、衛生面で考えるならば、度数の高いお酒を使った方が安心ですよ。
容器の大きさやタイプ
容器は、密閉できるタイプの物を用意しましょう。
青梅のシーズンには、スーパーやホームセンターなどで専用の容器が店頭に並びますから、迷わずに買えますね。
素材はガラスでもプラスチックでもかまいませんが、プラスチックの場合は空気を通しますので、長期間の熟成には向きません。
素材に迷ったら、ガラス製の容器を選ぶと良いでしょう。
容器の大きさは、青梅の量の4倍のが目安です。
青梅が1キログラムであれば、容器は4リットルのもが望ましいです。
2キロの青梅であれば、8リットル容器が必要となります。
容器があまり小さいと、中身が溢れてしまう場合もありますし、逆に大きいと、容器内の空気量が増え、雑菌も入りやすくなりますので注意してください。
ちょうど良い大きさの容器を使用してくださいね。
梅酒容器の消毒殺菌方法
容器の消毒には2種類あります。
素材によっては、熱湯やアルコールが使えない場合があるかもしれませんので、お手持ちの容器をご確認くださいね。
この容器の消毒が済んだら、梅酒作りの開始です!
熱湯消毒の方法
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- 容器と蓋を食器用洗剤で良く洗います。
- 容器に熱湯を少し注いで傾け、全体に行き渡るように回します。
- 蓋は、ザルなどに入れ、上から熱湯を回しかけます。
- その後、キッチンペーパーやきれいな布巾で水気をふき取ります。
- ビンの口を下にして日向に置き、完全に乾燥させましょう。
*容器がガラスの場合、熱湯を大量に入れると割れる場合がありますから、ご注意ください。
*蓋部分や、プラスチック容器の場合、熱湯を使えるかどうかご確認ください。
*水気が残っているとカビが生えやすくなりますので、完全に乾燥させてから使用してください。
消毒用アルコールを使う方法
- 容器と蓋を洗剤で良く洗い、乾燥させます。
- 乾燥したら、キッチン用の消毒アルコール(食食品使えるにタイプ)を容器の内側に噴霧し、キッチンペーパーやきれいな布巾で吹きます。(または、きれいな布巾にアルコールを浸けてから拭く)
- 手、手首から上の部分も容器に入ると思うので、除菌用の石鹸で手や腕をしっかり洗っておきましょう。
- 蓋もアルコールで拭きあげます。
*容器や蓋の素材が、消毒アルコールが使えることをご確認ください。
*水気が残っているとカビが生えやすくなりますので、完全に乾燥させてから使用してください。
美味しい梅酒の作り方
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容器の消毒が済んだら、やっと梅酒の漬け込み作業の開始です!
出来上がり量2.2~2.4リットルのものをご紹介します。
材料
- 青梅(紅青梅):1キログラム
- 氷砂糖 500グラム
甘目がお好みなら氷砂糖は800グラムくらいまでなら増やしてもOK - ホワイトリカー :1.8リットル
- 保存容器:4~5リットル
蓋が密閉できて消毒済みのもの - 竹串
青梅のヘタを取るのに使います。梅は金気を嫌うというので、金属製は避けた方が良いです。
作り方
- 青梅を流水で、丁寧に洗います。
- 青梅を、きれいな布巾などで水気をふき取ります。水分が残っていると、アルコールに上手くなじみませんし、カビが生えやすくなってしまいます。水気を、きっちり取っておくのがポイントです。
- 水気をきれいにふき取ったら、竹串を使ってヘタを一つ一つ丁寧に取り除きます。きれいに取れば取るほど梅酒にエグ味がなくなりさわやかな味わいになっていきます。
- 青梅と氷砂糖をそれぞれ2回に分けて交互に入れていきます。容器の底に、半量の梅を静かに敷き詰め、半量の氷砂糖を振りかけます。その上に残りのう青梅を入れ、残りの氷砂糖を振りかけます。(量が多いときや、容器の底面積が小さい場合は、分ける回数を増やすと良いでしょう)
- ホワイトリカーを注ぎ入れます。
- 仕込み完了です。しっかりと蓋をして、温度差が少なく、なるべく涼しい場所で保存します。
飲み頃や甘さ控えめにしたい時
好みもあると思いますが、漬け込み後3か月目くらいから梅酒として楽しめ、半年から1年くらい経った頃が一番いい飲み頃となります。
漬け込む期間が短ければ、さっぱりとした味わいの梅酒になり、深いコクが味わいたい場合は、1年~くらいからが、飲み頃となります。
長期間熟成させる場合は、1~1年半くらいで漬け込んだ梅の実を取り出し、一旦濾して、消毒した綺麗な保存瓶に移して熟成させましょう。
上記のレシピ通りの分量で作った梅酒は、そんなに甘くないので、もっと甘さが欲しい人は、ハチミツやシロップを足したり、ジュースで割って飲むと良いでしょう。
ジュースは、少し酸味のある、オレンジジュースやアセロラジュースが合うようですが、もちろん、お好みのジュースで割ってOKです!
変わったところでは、『梅酒のカルピス割り』なども美味しそうですね。
逆に、甘さを控えたい方は、そのまま飲むか、少量の水や炭酸水で割ると良いですね。
梅酒は、ストレートで飲んでも、ロックで飲んでも美味しくいただけますが、甘さ控えめがお好きな方には普通の氷より粒の小さなものを使った『クラッシュ・ロック』で飲んでいただくのも良いかと思います。
また、寒い時期にはお湯割りなどもおすすめです!
また、漬け込んだ実も食べても大丈夫ですから、そのまま食べたりデザートに使ってみてくださいね!
【関連時期】梅ジュースに風邪予防の効能効果!冷凍で漬ける期間1日の簡単な作り方
さいごに
初夏になると店頭で見かける青梅で、ご自宅で簡単に梅酒が作れてしまいます!
自分で作るからこそ漬け込んだ梅酒の美味しい飲み頃や、甘さ控えめの飲み方を楽しむことが出来ますね。
初心者でも簡単に作れる梅酒の作り方や、必要な容器の大きさや消毒方法などをご紹介したので、ぜひ参考にしてみてください。
また、「減塩(蜂蜜)の梅干しの漬け方」や「干さずに簡単な梅干しの漬け方」もご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
この機会に、梅を使った手作りの梅酒などを楽しんでみてはいかでしょうか?