自家製梅干しの良いところは、自分で塩加減の調節ができて、安全で安心な材料だけを使えることですね!
ですが、梅干し作りは、いろいろと手間がかかる物…。
そこで、簡単に作れる干さない梅干しの漬け方の調理方法をご紹介したいと思います。
しその量が良く分からない方でも大丈夫ですよ!
また、梅干しを作る際に欠かせない道具や容器の殺菌消毒の方法も、ぜひご参考に!
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梅干しの漬け方で干さない簡単調理法
手作りの梅干しの手順の中で一番面倒なのが、土用干しではないでしょうか?
これは、本漬け後の数週間後に、梅の実をザルに並べ天日干しする作業です。
土用干しすることで梅の実が日光で殺菌され、梅酢に漬けなくても長期保存が可能になる訳ですが、全部の梅の実を並べて、1日に何回か天地を返し、それを2~3日行う…かなりの手間に感じますね。
そこで今回は、干さなくても美味しい梅干し(干していないので、正式には『梅漬け』ですね)の調理方法をご紹介します!
干さない梅干しの作り方は、土用干しの手間が省けるのでご家庭で作るには最適の方法です。
材料
- 完熟梅:1キログラム
- 塩:150グラム(梅の重さの15%程度)
- 赤紫蘇:100グラム(梅の重さの10%程度)
- 塩:大さじ2弱(赤紫蘇のアク抜き用)
- 梅の消毒用のホワイトリカー(焼酎でも):適量
- ジップロックなどの商品保存用袋、又はきっちりと蓋の閉まる容器
作り方
- 梅の下処理をします。竹串で梅のヘタを取り除き、流水できれいに洗い、30分ほど水につけてアク抜きをします。
- 梅をザルに上げ、水分をふき取り乾かします。水分が消えたら、ホワイトリカーを梅に吹き付け消毒します。
- 殺菌消毒済みの容器(上記を参考にしてください)に梅を敷き詰め、塩をふりかけ、また梅を敷き詰め…と繰り返します。一番上が塩になるように調整してください。
- 容器に蓋をして冷暗所で寝かせます。1日~数日で梅酢が上がってきます。1週間経っても梅酢の量が少ないときは、梅が隠れる程度までホワイトリカーを加えてください。
- 赤紫蘇が出回る時期なったら、本漬けに入ります。アク抜きした赤紫蘇(上記を参考にしてください)を梅の容器に加加えます。
- 3か月後位から食べられます。
*梅を直接触るので、手や腕を消毒石鹸でよく洗ってください。
しその量はどのくらい必要か?
梅干しが赤いのは、赤紫蘇(赤いしその葉)のおかげなのはご存知ですか?
赤紫蘇のアントシアニン系の色素が梅のクエン酸と反応して、梅も梅酢も赤く染まります。
赤紫蘇は、必ず入れる必要はありませんが、色や香りがお好きなら、ぜひ加えると良いでしょう。
梅干しに入れる赤紫蘇の分量は、使う梅の重さの10%程度と言われています。
梅が1キログラムなら、赤紫蘇は100グラム程。
茎に付いたままの赤紫蘇の場合は、実際に使用するのは葉の部分だけですから、葉だけ摘み取って使用してくださいね。
アク抜き方法
赤紫蘇はそのままだとアクがあるので、必ずアク抜きをしてから梅に加えます。
アク抜きは意外と簡単ですが、処理が手間に感じる場合は、アク抜き済の赤紫蘇が市販されているので、そちらを使っても良いですね。
市販品は、その商品の説明に従って、梅に加えると良いでしょう。
材料
- 赤紫蘇の葉:100グラム
- 塩:大さじ2杯弱
やり方
- 赤紫蘇の葉を良く水洗いし、ザルにあげて水分を切ります。
- ボールにしその葉を入れ、半量の塩をふりかけ、良くもみ込みます。
- 紫色のアク汁が出てきたら、ギュッと絞って水分を捨てます。
- 残りの塩を加えて、同じ作業を再度行います。
- 出来上がりです。
*赤紫蘇のアク汁は、固く絞って水分を切ってください。
*梅に加える時は、梅の容器に入れる前に、別の器にアク抜き済の赤紫蘇を入れ、梅酢を適量加えて赤紫蘇をほぐします。赤くなった梅酢と赤紫蘇を、梅に加えて漬け込みましょう。
容器の殺菌消毒方法
梅干しの漬け方で大事なのが、いかに菌の繁殖を防ぐかです。そのため殺菌処理は丁寧にする必要があります。
「減塩(蜂蜜)で梅干しを漬ける場合」や「風邪予防で梅ジュースを作る場合」など、容器の殺菌消毒方法は大事です。
容器の素材は?
梅干しを漬ける過程では、塩分と酸が出ます。その為、それらに強い素材の容器が必要となります。
一般的には、陶器やガラスの物が多く出回っているいます。
特に、ガラス製の物は、おしゃれで、しかも梅酢が上がって来る様子が一目でわかることもありおすすめですが、割れやすいというデメリットがあります。(厚手ですから、そう簡単には割れないとは思いますが)
陶器製の物は、昔からある瓶などがポピュラーではないでしょうか?
また最近では、少量(2キログラム程度)の梅干し漬けであれば、ジップロックなどの食品用保存袋を使って簡単に漬ける方法もありますよ!
漬物用のプラスチックバケツも軽くて扱いやすいようですが、その場合は、内側に漬物用のビニール袋を使う必要があるかもしれませんので、製品をご確認ください。
尚、金属製のものは、梅干しの酸で腐食してしまうので避けてくださいね。
容器の大きさは?
容器の大きさは、漬ける梅の分量の約2倍のものを選ぶと間違いありません。
1キロの梅を漬けるならば、1.8~2リットル容量の物で十分です。
調理する梅の量などと合わせて、適した容器を選んでくださいね。
容器の殺菌消毒方法
梅干し作りの成功には、いかにしてカビを生やさないかにかかっています!
カビが生えてしまうと、梅酢を煮立たせたり、梅の実を洗ったりと余計な手間が増えてしまいますから、そうならない為にも、梅干し作りに使う容器は、しっかりと殺菌消毒したいものです。
今回は、2種類の殺菌消毒方法をご紹介しますね。
熱湯での殺菌消毒方法
熱湯で消毒する場合のやり方です。
用意するもの
- ぬるま湯:適量
- 熱湯:適量
- 清潔な布巾:数枚
手順
- まず、容器を食器用洗剤で良く洗い、清潔な布巾の上に容器をふせて乾かします。
- お風呂より少しぬるめのお湯(30~40℃くらい)を用意し、乾かした容器にぬるま湯を回し入れ、容器全体を十分に温めます。
- 容器が温まったら、ぬるま湯を捨て、熱湯を回し入れ、全体に行きわたらせます。火傷に注意しましょう。
- 熱湯を捨てて、清潔な布巾の上に瓶をふせて置き、完全に乾燥させましょう。
*耐熱仕様でない容器は、急激な温度差(40℃以上)で割れる可能性があります。いきなり熱湯を入れると割れてしまうかもしれないので、まず、ぬるま湯で温めてから熱湯消毒をしましょう。
*容器がプラスチック製の場合は、熱湯によって変形する恐れがありますので、アルコール消毒が可能であれば、そちらの方法をおおすすめします。
*湿った布巾は、雑菌が繁殖しやすくなっています。乾いた清潔な布巾を使いましょう。
アルコールでの殺菌消毒方法
アルコールで消毒する方法です。
用意するもの
- ホワイトリカー(焼酎でも)
- 清潔な布巾:数枚
手順
- まず、容器を食器用洗剤で良く洗い、清潔な布巾の上に瓶をふせて乾かします。
- 容器が乾いたことを確認したら、容器の中に少量のホワイトリカー(焼酎)を入れて、全体に行きわたるように容器を回します。
- ホワイトリカー(焼酎)を捨てます。
- 清潔な布巾の上に瓶をふせて置き、完全に乾燥させましょう
*ホワイトリカー(焼酎)はアルコール度数35度以上のものが安心ですが、ワンカップの焼酎(アルコール度数20~25度)でも大丈夫です。
*食品用のアルコール消毒薬も使えます。
梅干し作りの道具も殺菌消毒が必要?
見落としがちですが、殺菌消毒が必要なのは容器だけではありません。
蓋や落とし蓋、重石(使う場合)の殺菌消毒も忘れずに行ってくださいね。
素材が、陶器やガラス製の場合は熱湯・アルコール消毒、どちらの方法でもOKです。
熱湯消毒の場合は、ぬるま湯に漬けたあと、熱湯につけるか回しかけると良いでしょう。
プラスチック製の場合は、アルコール消毒をしましょう。(アルコールが使える素材かご確認くださいね)
アルコール消毒の場合は、ホワイトリカー(焼酎)を染みこませたキッチンペーパーや清潔な布巾で良く拭いてください。
さいごに
干す手間がない分、簡単に作れる梅干しの漬け方の調理方法をご紹介しました!
また、梅干しを作る際に欠かせない容器の殺菌消毒の方法を2種類と、赤紫蘇(赤いしその葉)の分量やアク抜き方法などもまとめてみましたので、ご参考にしていただけたらと思います。
新鮮な梅で作る自家製梅干し、ぜひお試しくださいね!