『すいとん』という料理を食べたことはありますか?

すいとんと聞くと、どうしても戦時中や終戦後の食糧難時代の食べ物を連想してしまいますが、郷土料理としてのすいとんは、とても美味しくて栄養価の高いものなのだそうです!

10歳♂10歳♂

「すいとん」知ってるよ~!

ジジジジ

お~すごいのぉ。なぜ知っておるんじゃい??

ママママ

子供の食育が注目されている今では、学校給食のメニューとしてすいとんを出すところが沢山あるそうなんですよ。

今回は、すいとんが、どこの地域の料理なのかなど由来について、ご紹介したいと思います。

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すいとんとはどこの料理で由来は?

さて、日本の郷土料理の『すいとん』ですが、元々はどこの地域の料理だったのでしょうか?

また、『すいとん』という名前の由来はあるのでしょうか?

すいとんの由来

『すいとん』の歴史は、思った以上に長く、室町時代の書物に『水団(すいとん)』の文字が載っていたことが分かっていますが、残念ながら、、その由来などははっきりしていないようです。

長い年月の途中、様々な作り方があったとされていますが、現在のように練って手でちぎった小麦粉を使うようになったのは、江戸時代後期のことだったそうです。

当時、すいとんは庶民の味として、江戸時代から戦前までは、すいとん専門の屋台や料理店が存在していたほどの人気料理だったとのことですから、当時のすいとんは、きちんとした方法で作られていたということでしょうね。

室町時代には、すでに、すいとんの原型が出来ていたことから、意外と由緒正しい料理だったことが伺えます。

では、そんなすいとんの発祥の地はどこなのでしょうか?

各地方の呼び名や世界のすいとんも

先日、放送されたテレビ番組では、北関東三県(栃木、茨木、群馬)では、現在も日常的に『すいとん』が食されていると紹介されていました。

ということは、すいとん発祥の地は、この北関東三県のいずれかなのでしょうか?

実は、『すいとん』という呼び名の料理は、日本全国で見受けられます。

ですが、地方によっては、内容がすいとんとほぼ同じであっても、呼称が異なる場合が多々あるようです。

はじめパパはじめパパ

明確な発祥は不明だけど、今は地方によって色々な種類の「すいとん」があるだよ!

とはいえ、これらのすいとんに似た料理は中に入れる具材、出汁が地域ごとに特色があり、料理法も地域ごとに異なるため、厳密にいえば、それぞれ異なる郷土料理となるようです。

また、同じ地方でも、地域や家庭ごとに調理法と料理名が異なる場合もあります。

そんな『すいとん』に似た料理を集めてみました。

山梨や九州など各地のすいとんの呼び名

  • すいとん
    北関東三県をはじめ、一般的に使われている呼び名。
  • はっと(はっとう)
    宮城県から岩手県にかけての旧・仙台藩北部地域では『はっと』呼ばれています。
    作り方は、水で練った小麦粉の生地を小さな塊に分け、それを指で引き伸ばしながら薄い麺のようしたり、練った小麦粉を棒で平たくのして切ったものを茹でるなどの方法があります。
    また、汁に入れる他、荏胡麻や大豆、枝豆などでつくった餡を絡める食べ方もするそうです。
  • ひっつみ、とってなげ
    盛岡・二戸などの岩手県北部(旧南部藩領)では『ひっつみ』『とってなげ』と呼ばれています。
    水で練った小麦粉を手でちぎったり丸めたものを茹でます。
    尚、小麦粉を練ったものひっつまんで(平たい団子状にしたものを)汁に投げ入れて作られたことから、その製法がそのまま名称に繋がったと言われているようです。
    食感的には、すいとんより、餃子の皮やワンタンに似ているとのこと。
  • つみっこ
    一部の埼玉県で使われている『すいとん』の呼び名。
  • の仕込み(おだんす)
    信州地方の一部で使われている『すいとん』の呼び名。

いかがですか?

これら以外にも、山梨県の郷土料理として有名な『ほうとう』も、『すいとん』の仲間と言えるようです。

また、上記の地域は北日本が多いようですが、九州地方などでも『団子汁』という、すいとんに似た料理が存在するそうですよ。

すいとんは、特定の地域の料理ではないようですが、大手麺メーカーが茹でるだけのすいとんを販売している地域もあることから、それぞれの場所で独自の料理として親しまれているようですね。

また、日本国内だけではなく、海外でも、すいとんに似た料理が存在していますので、そちらもご紹介しましょう。

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世界のすいとんに似た料理

  • 韓国
    練った小麦粉を具材入りスープで煮た『スジェビ』と名前の料理が、すいとんに似ています。
    こちらも、韓国では戦後の食べるものがない時代にたべられたことから『貧しい』というイメージがあるそうですが、家庭料理として定着しているようです。
    日本のすいとんと違うのは、スープの出汁に煮干しを使うことです。
    また、キムチを加えて辛くするなど、韓国らしさが見えます。
  • チベット
    メジャーなチベット料理の1つの『スキュー』は、すいとん入りカレーのようです。
    また、同じように練った小麦粉を麺状にした『トゥクパ』という料理もあるそうですが、こちらはすいとんというよりもうどんに似ているようです。
    それぞれ、中国から伝わったとされています。
  • アメリカ
    ダンプリング(Dumplings)』という、すいとんに似た料理があります。
    練った小麦粉を平らに伸ばし、切り分けた物を野菜と一緒にチキンスープなどで煮たものです。
  • ヨーロッパ各地
    小麦粉を練ったものをスープに入れたり、茹でてソースをかけて食べる習慣があります。

このように、練った小麦粉を茹でた物は、日本だけではなく、世界各地で食べられているようですね!

美味しいすいとんの作り方

すいとん

【材料】(4人分)

  • じゃがいも:中1個
  • にんじん:1/3本
  • しいたけ:2枚
  • ごぼう:1/2本
  • 豚肉スライス:80g
  • みそ:50g
  • だし汁:5カップ
  • すいとんの生地
  • 小麦粉:200g
  • 卵1:個
  • 水:150ml
  • 塩:2g

【作り方】

  1. 生地を作ります。ボールに卵を割り入れて、水と塩を入れてかき混ぜます。その中に小麦粉を加え、よく混ぜこねます。一つにまとまったら、ラップなどをかけて30分~1時間くらい寝かせます。
  2. 生地を寝かせている間に野菜などを切ります。じゃがいもは乱切りにして、水につけておきます。ごぼうは小口切りにし、酢(分量外)を加えた水にさらします。
  3. にんじんはいちょう切り、しいたけはうす切りにします。豚肉は一口大に切ります。
  4. だし汁を煮たて、1と2の野菜と豚肉を入れて煮ます。アクが出たらすくい取ってください。
  5. 汁の中へ、みそを溶き入れ味を整えたら、スプーンで一口大にすいとんの生地をとり、汁のなかに落とし入れます。
  6. 団子が浮いてきたら出来上がりです。

*具の野菜は季節によって替えても良いでしょう。

*すいとんの大きさはお好みで。

*みその代わりに醤油を使っても美味しくいただけます。

現在は食育で学校給食に!戦時中とは違う?

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『すいとん』をご存知ない方のために、すいとんがどのような物なのか簡単にご説明します。

すいとんは、現在も多くの地域で好んで食べられる郷土料理の一種です。

すいとん(水団)は、小麦粉に水を加え練ったものを手で千切ったり丸めたり、匙ですくうなどの方法で小さなかたまりを汁で煮た料理。

汁には、すいとんの他に、野菜や肉などを加え、味付けは味噌味や醤油味の場合が多いようです。

材料から見る限り、かなり美味しい料理になりそうですが、なぜ、『すいとん』と聞くと戦時中~終戦に食べたという『まずい料理』を連想してしまうのでしょう?

それには、戦時中の食料不足が大きく関係しているようです。

戦時中~終戦のすいとん

第二次世界大戦末期から終戦にかけ食糧事情の悪い時期に、主食の米に変わる代用食として、『すいとん』が食べられていた話は、良く聞きますね。

実は、その時代に世間で『すいとん』として食べられていたものは、現在の『すいとん』とは、名前は同じなだけで、材料などが違っていたそうなのです。

当然ですが、食糧不足だった戦中には小麦粉も不足していたため、その代用として大豆粉やトウモロコシ粉、高粱粉(蜀黍(モロコシ)粉)など、あるいは糠(ヌカ)などが混ぜられたものを材料として、すいとんが作られていたそうです。

これらで作ったすいとんは、本来のすいとんとは、似ても似つかなかったと言われています。

ジジジジ

昔は「すいとん」を食べるのが嫌で嫌で仕方なかったのぉ

しかも、昆布や煮干、鰹節といった出汁の材料が手に入らなったために出汁は取られず、味噌や醤油、塩も不足していたため、味付けの余裕も無かったそうです。

また、ほとんどの場合、野菜や肉などの具が入ることはなく、サツマイモの葉や蔓など本来なら捨てられる部位を具にしていたとのこと…。

結局、水で溶いた上記の粉を汁、またはただの湯に直接落とし茹で、団子のように固めた物が、戦時中の『すいとん』でした。

更に、燃料不足も深刻だったため、食事の煮炊きもままならない場合もあったことから、生煮えの状態で食べることもままあったとか…。

ろくな味付もされていない生煮えの団子が美味しいはずもなく、原料粉の品質の悪さもあって、当時の『すいとん』は非常に不味かったとのことです。

はじめパパはじめパパ

戦争の時は、食べるものにも苦労していたんだ。だから「すいとん」は、戦争中の人たちが一生懸命考えて作った料理なんだよ。

これらのことから、“『すいとん』は不味い”、“『すいとん』は食糧難だった戦時中の食べ物”というイメージが定着してしまったのではないかと推測されます。

現在のすいとんは学校給食で食育に!

さて、現在も日本各地で食べられている『すいとん』ですが、上にも書いた通り、とても美味しい物です。

野菜や肉を具にして、出汁をとった汁に味噌や醤油で味付けされたすいとんは、汁物としても、主食代わりにもなる立派な一品料理です。

戦時中の不味いすいとんは、別物なのです。

その証拠に、最近では、学校給食のメニューとしても、各地で登場しているようです。

最近の学校給食は、材料の安全性の確保や地産地消に加え、日本全国の郷土料理や、世界各国の伝統料理を取り入れるなど、様々な味や材料に触れる食育に積極的ですね。

子供の食育が注目されている中、すいとんは、日本の郷土料理の一つして、また、具材を組み合わせることで栄養バランスがとれることが、給食メニューとして採用されている理由の一つだと考えられます。

それ以外にも、伝統的な味噌や醤油の味付けの他、カレー汁などの洋風にしたりと工夫がされているようですから、子供たちにも人気のメニューとなっているようです。

さいごに

すいとんは、室町時代にその名前があったようですが、作り方や呼び名は日本各地で独自に定着し、郷土料理や家庭料理として各地で親しまれています。

そんな『すいとん』が不味いというイメージは、戦時中の乏しい食料事情の中、飢えをしのぐためだけに考えられた味は二の次の料理が『すいとん』と呼ばれた為だったようです。

当時のすいとんは、現在のすいとんとは似て非なる物…現在のすいとんは、学校給食のメニューにされるほど、味も栄養バランスも良い物となっています。

わんぽわんぽ

学校給食の今の豪華な「すいとん」が食べたいワン!

また、すいとんは、日本だけでなく、世界でも似た作り方の料理が存在しています。

美味しいすいとんの作り方を紹介いましたので、この機会に、すいとんを食べてみてはいかがでしょうか?

ぜひ、参考にしていただけたらと思います。

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