[char no=9 char="ママ"]最近、子供たちが朝、なかなか起きてくれないのよ・・。[/char]
[char no=7 char="にゃー"]この前、パパがいない時に学校やすんでたニャーよ![/char]
[char no=8 char="パパ"]え!そうなの?それは心配だね・・。[/char]
単なるさぼり癖かと思ってしまう寝坊ですが、『起立性調整障害』という病気の可能性もあるので、要チェックです!
主に思春期頃の子供がかかると言われていますが、それが原因で不登校に繋がる場合もあるとか。
今回は、『起立性調整障害』の症状や治療法をご紹介します。
お好きなところからどうぞ
起立性調整障害とは?
『起立性調節障害』は、自律神経失調症の一種です。
交感神経と副交感神経の2つから成り立つ自律神経系のバランスが崩れた場合に起こります。
この症状は、朝に働くはずの交感神経が機能せず、身体に血が廻らず、立ち上がった際に脳への血液が足りていない状態から、脳貧血やめまい、立ちくらみが起きてしまうため、起き上がっていることが出来なくなってしまうのです。
交感神経が働かないのは、夜に副交感神経がしっかり働いていないことが原因と考えられます。
夜に働く副交感神経は、脳や身体をリラックスさせて休ませる働きがあります。この副交感神経が働かないと、しっかりと眠ることが出来ないのです。
起立性調整障害は、体内時計が狂ったことで夜は眠れず、朝は起きられずという昼夜逆転となってしまっている状態といえますね。
かかりやすい年齢は?
起立性調整障害は、主に思春期の子供に多く見られる病気で、“思春期特有の自律神経の乱れ”と言われています。
これは、急激な身体の成長に自律神経が付いていけなくなるためなのです。
また、男女比は、1:1.5~2ですから、女子がかかる場合の方が多いようですね。
尚、思春期の子供でなくても大人でもかかる場合があります。
その場合は、仕事などに支障をきたすことも考えられますから、早急に専門医での受診をおすすめしますよ!
起立性調整障害の症状
次のような症状が3つ以上見られるときは、起立性調節障害が考えられます。
- 朝なかなか起きられない
- 起き上がるとめまいがする
- めまい、立ちくらみを起こしやすい
- 立っていると気持ちが悪くなる
- 疲れやすく、疲れがなかなか抜けない
- 少しの運動で、動悸や息切れがする
- 顔が青白い
- 頭が痛い
- お腹が痛い
- 午前中は思考力、集中力がない
- 午後から夕方になると、体や頭が回復する
- 夜、なかなか眠れない
- 食欲がない、吐き気がする
- 乗物酔いをするようになった
特に、学校への遅刻や欠席が目立つようになった場合には一度、専門医に相談してみると良いでしょう。
起立性調整障害の治療法
病院で、起立性調整障害と診断された場合は、どのような治療法が考えられるのでしょうか?
薬物治療もあれば、薬を使わない方法もありますが、症状の重さや子供の様子、医師の判断などで治療方針は異なります。
いずれの場合も、焦らずに取り組むことが大切です。
非薬物療法
まず、日常生活に注意しながら、症状を和らげていきます。
自分のペースで行えるメリットがあります。
- 起床と就寝時間を徐々に調節し規則正しい生活リズムを回復させる
- 朝日を浴びるよう心がける
- 出来る範囲で身体を動かす、毎日歩く
- 寝る前のテレビやゲームなどを控える
- 圧迫ソックス(むくみ防止効果のある靴下)などを履く
- 水分の摂取を心がける(1日1.5リットル以上)
- 塩分の摂取(1日10〜12g)
[char no=8 char="パパ"]寝る前に暗い部屋の中で、ベッドの中でスマホを使うのも良くないんだよ![/char]
薬物療法
非薬物療法ので薬物療法を行う場合もあります。
その場合は、医師の指示に従って、正しい用法用量で服用してください。
また、患者が小学生であれば、必ず保護者が薬の管理をしてあげてくださいね。
[char no=9 char="ママ"]出来れば薬は使いたくないわね・・。[/char]
起立性調整障害と子供の不登校の原因をチェック!
子供の不登校と起立性調整障害の関係については、非常に気になるところです。
一般的に、軽症の起立性調節障害の子供は身体症状が軽いため、登校には支障がないと言われています。
しかし、中度の起立性調節障害あたりから、不登校になる子供が増え、重症ではかなりの数の子供が不登校となる場合が多く見られるようです。
ですが、不登校になってしまう原因には、いじめや人間関係といった様々な要因があるため、起立性調整障害が原因で不登校なのか、それ以外の理由で不登校なのかの見極めは難しいようです。
なぜなら、子供自身が学校に行きたくない理由を上手く説明できない、または親に話したがらない場合も考えられるのです。
まずは、不登校の原因が起立性調整障害のためなのか、そうでないかの見極めが必要です。
起立性調整障害が原因の不登校の場合
不登校の原因が、起立性調整障害の場合は、病気が治れば登校できるようになります。
まず、子供が学校に行きたがっているかどうかを確認する必要がありますね。
もし、学校に行きたくても、朝は調子が悪い場合は、早急に専門医に相談すると良いでしょう。
起立性調整障害の多くは、軽度の内に治療を開始すると比較的、短期間で治ると言われています。
しかし、度重なる遅刻や欠席が続くことで、学校に居づらく感じる場合があるようです。
学校側や周囲のサポートにもよりますが、単なる怠けや特別扱いされていると周囲から見られ、孤立してしまう場合も残念ながらあるとのこと…。
起立性調整障害に加えて、こういった対人関係面でさらに不登校になったり、また、ストレスによって起立性調整障害の症状が悪化することもありますから、そうならない為にも、学校側には良く説明し理解してもらうと安心です。
仲の良いお友達がいれば、学校が終わった後に、遊びに来てもらい学校の話を聞くなども、何らかの形で『学校と繋がっている』ことが実感できるかもしれませんね。
起立性調整障害が無関係の不登校の場合
では、起立性調整障害が原因ではない場合の不登校はどうなのでしょう。
実は、純粋な不登校の子供に多く見られる朝の症状は、起立性調整障害の症状と良く似ています。
- お腹がいたい
- 頭が痛い
- 吐き気がして食欲がない
- 夜眠れない
いかがでしょうか?確かに同じような症状が並んでいますね。
ですが、純粋に『学校に行きたくない』という理由から起きる不登校の場合、親が『休みます』という連絡を学校に連絡すれば、症状は治まりますし、学校が休みの日には、こういった症状が出ないのが特徴です。
起立性調整障害の場合は、『学校に行きたいのに行けない』のですから、親が休みの連絡をしても症状は良くなりませんし、学校の休みに関係なく、朝は調子が悪くなります。
もし、お子さんが『休みます』の連絡で元気になったとしたら、学校に行きたくない何らかの原因があるのかもしれません。
また、学校の話をすると表情が曇ったり、友達と遊ばなくなったりなどの様子も、学校で何かあったのかもしれないと考えられます。
そんな時は、少しゆっくりと過ごす時間を作って、いろいろ話をしてみてはいかがでしょうか?
[char no=10 char="ジジとババ"](ジジ)家族だんらんが大事じゃのう。
(ババ)ババに色々と相談してくることもあるわよ。[/char]
なにか、理由のヒントが隠されているかもしれませんし、少し話すことで楽になり、翌日からは普通に登校するようになることも考えられますね。
もし、子供が何も言わない場合も、焦って根ほり葉ほり聞くことは控えましょう。
思春期の子供は、デリケートですから、そっとしておくことも大事です。
不登校が長引きそうな場合は、担任の先生に相談、専門医などに相談すると良いですね。
さいごに
子供の不登校は、何が原因でも不安ですし、それが病気であればなおさらですね。
思春期の子供に多く見られる、起立性調整障害は自律神経の乱れからくるものです。
もし、子供の様子から起立性調整障害の症状が見られた際には、なるべく早く専門医への受診をおすすめします。
症状が軽度の場合は、治る時間も短くて済みますから、子供のためにも、様子をよく見て判断してみてください。
[char no=8 char="パパ"]あれ?おかしいな?という変化を感じたら、子供の様子を注意深く観察しておきましょう![/char]
また、周囲の人に、病気を理解してもらい、サポートをしてもらうことで、少しずつでも回復していくことを目標にして、ゆっくり治療に向き合うと良いですね。