自分の意志にかかわらず、他人が吸うタバコの煙を吸わされてしまう『受動喫煙』
受動喫煙によって、非喫煙であっても、肺がんや心疾患のリスクが高まると言われています。
[char no=9 char="ママ"]タバコの煙って本当にイヤだわ!子供たちにも心配!!(怒)[/char]
では、『受動喫煙症』についてはご存知でしょうか?
これは、非喫煙者が煙草の煙を吸い込むことによって「吐き気」や「頭痛」といった症状が出る病気なのです。
今回は、その『受動喫煙症』について、自己診断するチェック方法や治療法、防ぐための対策などについてご紹介したいと思います。
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受動喫煙症の症状とは?
受動喫煙とは、タバコから立ち昇る煙(副流煙)や喫煙者が吐き出す煙を、直接タバコを吸っていない人が自分の意思に関わらず吸わされてしまうことを言い、間接喫煙、二次喫煙、セカンドスモークなどと呼ばれることもあります。
タバコを吸うことでガンを発症するリスクが高まることは知られていますが、受動喫煙による健康被害も同じようなリスクが懸念されています。
国立がんセンターの研究によると受動喫煙による肺がんと虚血性心疾患によって年間6,800人が亡くなっていると報告。
また、『受動喫煙による影響』の調査によっては、受動喫煙で肺がんのリスクが1・28倍上昇することが分かったと発表しています。
そんな中、『受動喫煙症』という、タバコを吸わない人が、受動喫煙によって発症する病気が報告されています。
(ただし、受動喫煙症は、受動喫煙が原因で起こる身体に現れる症状を指し、ひとつの病気という訳ではありません)、
では、受動喫煙症とは、どのような症状が見られるのでしょうか?
受動喫煙症は、下記の3つに分けることができます。
急性受動喫煙症
タバコの煙を受けることで、以下のよう症状が見られます。
- 咽喉(のど)が痛む
- 喘息
- 吐き気がする
- 目が痛む
- 頭痛
- アレルギー性皮膚炎
- 化学物質過敏症
- その他
[char no=7 char="にゃー"]身体にいいことが一つも無いニャー!![/char]
慢性受動喫煙症
急性受動喫煙症が進行することで、慢性受動喫煙症になってしまいます。
急性受動喫煙症と同じ症状が出ることになりますが、症状が慢性化し日常的に出てしまう状態です。
また、慢性的に煙を受けることによって「肺炎」や「気管支炎」、「副鼻腔炎」などの病気に発展することも。
そのほかにも、狭心症や軽度の「脳梗塞」などの症状がでることもあると言われています。
重症受動喫煙症
慢性受動喫煙症が進むと、亡くなる可能性もある、かなり深刻な受動喫煙症になります。
- 肺がん
- 乳児突然死症候群
- 慢性閉塞性肺疾患
- 重度の心筋梗塞
- 脳梗塞
などを発症する可能性もあります。
重症受動喫煙症まで発症する人は、それほど多くないと言われています。
しかし、慢性受動喫煙症を発症している人は多くおり、重症受動喫煙症に進行させないことが重要となります。
受動喫煙症を診断チェック!
受動喫煙症についてのポイントとなるのが、これらの症状が、本当に受動喫煙によるものなのかということが問題になってきます。
上の症状だけでみれば、一般的な風邪の際にも、よく見られる症状と言えますね。
そこで、これらの症状の原因が受動喫煙によるものだと証明するため、下記のようなポイントの有無をチェックすることになります。
まず、受動喫煙症か否か前段階チェックを行います。
- 非喫煙者である
- タバコ(加熱式タバコや電子タバコも)の煙だけでなく、匂いをかぐだけでも症状が現れる
- その他
[char no=8 char="パパ"]前段階チェックでは「自分が非喫煙者であること」と、「タバコの臭いを嗅いだら体調を崩す」ことがわかればいいんだよ。[/char]
前段階チェックに該当した場合の受動喫煙症の診断チェックは、以下のようになります。
- タバコの煙に接し(または煙の量が増えた)たことで症状が始まったか
- タバコの煙に接しないようにしたところ、症状が改善・消失したか、まったく症状が出ないか
- タバコの煙以外の有害物質に接していないか(気管や粘膜に影響を与える刺激物質など)
[char no=8 char="パパ"]次はタバコの臭いを(受動喫煙で)吸った場合の身体の変化を感じるんだよ。普段通りの自然な環境でね![/char]
これらの3つのポイントすべてに当てはまり、さらに同じ状況を繰り返す場合は、受動喫煙症である可能性が高くなります。
その後、専門医などを受診し、尿中の『コニチン』の検出検査を行います。
タバコに含まれる物質として、ニコチンは有名ですね。
受動喫煙の影響が考えられる場合、タバコの煙を受けてから24時間以内に尿中コニチンの有無を検査することで、受動喫煙症の診断に繋がる場合があります。
(しかし、検査の精度には限度があるため、コニチンが検出されない場合もあります。その為、1つの参考所見と考えられています)
その他、必要に応じて、レントゲン検査、呼吸機能検査、血液検査などが行われる場合もあります。
このような診断後、医師により、受動喫煙症と認められれば、診断書が発行されます。
もし、タバコの煙を浴びた際などに、上記のような症状が見られた場合、受動喫煙症の可能性があるかもしれませんので、体調に異常を感じたならば、医療機関で相談することをおすすめします。
ただ、受動喫煙症を診断する専門医の数が少ないため、近隣の専門医をお確かめください。
受動喫煙の吐き気などをとめる治療方法
医療機関で受動喫煙症と診断された場合は、どのような治療法が考えられるのでしょうか?
残念ながら、受動喫煙症には、根本的な治療方法がありません。
なぜなら、タバコの煙が原因だからです。
そのため受動喫煙で被害にあっている人は、自らが受動喫煙をしない環境を整える必要があります。
受動喫煙症対策は健康増進法で!
タバコの煙さえ吸わなければ、受動喫煙症の「頭痛」や「吐き気」といった症状は起きない訳です。
よって、禁煙環境が進んで、喫煙する人が減れば、受動喫煙で悩むこともなくなります。
受動喫煙症の診断書によって、健康増進法25条によって、職場などでの受動喫煙を受けないで済むように勤め先に要求交渉が可能となります。
『学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない』
出典:健康増進法
と定められています。
厚生労働省が出しているガイドラインでは、喫煙場所から非喫煙場所にタバコの煙が漏れない喫煙室の設置をするか、敷地内(対象の場所)をすべて禁煙にすることを求めています。
また、勤め先の受動喫煙による健康被害が発生した場合は、管理者(経営者)を相手に告訴することが可能となります。
[char no=9 char="ママ"]職場の喫煙者ってモラルが無いのを自覚していない人が多いわ!(怒)[/char]
実際、受動喫煙症の診断書によって、勤め先の受動喫煙環境が改善された例も多くみられるようです。
いままで、受動喫煙症だと気付かず、体調不良を我慢していた方もいらっしゃるかもしれませんが、
こうした受動喫煙症にならない為には、日頃から、受動喫煙を避けることが必要です。
その為には、ある程度の自己防衛の対策が有効となるでしょう。
最近では、PM2.5やタバコの煙を防ぐマスクも販売されていますので、そういったグッズも上手に使って、なるべく受動喫煙の煙を避けていくと良いですね。
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さいごに
症状が進行すると、最悪の場合死亡する可能性もある『受動喫煙症』ですが、実は、タバコの煙が原因だと気付いていない場合もあるようです。
タバコの煙を吸うことで「頭痛」や「吐き気」などの症状が出ている場合は、受動喫煙症を疑ってみてはいかがでしょうか。
診断の基準などをご紹介しましたので、セルフチェック時の参考にしていただけたらと思います。
受動喫煙症と診断され診断書が出れば、受動喫煙の環境の改善を要求交渉できるようになりますので、もしかしたらと思ったら、ぜひ、専門医の診察を受けることをおすすめいたします。
[char no=8 char="パパ"]喫煙者にこそ、この記事を読んでもらいたいものだね。周りで苦労している人はいないかな?[/char]