犬の噛み付き事故はなぜ起こるのでしょうか?
幼児や子供への噛みつきで、亡くなってしまうという悲劇的な事故もあります。
犬の噛みつき事故の原因や対策と飼い主のその後の対応についてまとめていきたいと思います。
犬の飼い主はもちろん、犬に触れ合う方は必ず知っておきたい知識です。
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犬の噛みつき事故はなぜ起こる?
犬の噛み付き事故は、不適切な管理をする飼い主の責任です。
しかし、普段温厚そうに見え、まったく吠えない犬でも突然噛み付き行為をするケースもあるため、犬の行動は完全には予測不可能です。
環境省の動物愛護管理室の調査によると、犬の人間への噛み付き事故は、2015年度・全国で4208件もあったようです。
飼い主や家族以外他人がそれぞれ1人づつ亡くなっていますが、筆者的には思ったよりも噛みつき事故件数が多くてビックリしました。
報告されたものは、まだまだ氷山の一角だと思うので、実際にはもっともっと多いのだと思います。
飼い主・家族への噛み付き事故は、5%と少ないものの、過去には数件の死亡事故も含まれており、犬の飼い主や家族だから安心できるというものでもありません。
犬の噛みつき事故の原因
2017年に東京都八王子市で発生した噛みつき事故では、犬の噛みつき事故の原因がいくつか考えられています。
「嫉妬や焼きもちのときもあるかもしれませんし、散歩などが少なかったり食事や排せつをしたりするときにストレスから噛み付くこともあるでしょう。気に入らないことがあれば、攻撃的になります。犬は、人を順位付けしており、子供だと態度が違うことがあるようです。動物は、人間と違って、本能がむき出しになるときがあり、飼い主が大丈夫だと思っても注意しないといけないでしょう。小さい子供なら、大人がきちんと見守る中で安全を確保して犬に触らせるのが大前提になります」
犬の噛み付き、1年間で4000件超 女児死亡で指摘される注意点 (J-CASTニュース) – Yahoo!ニュース
普段は温厚な大型犬種ですが、やはり人間と犬の区別はしっかりしないといけません。
最近は、人間と犬を同等に扱う飼い主もいますが、「犬の噛みつき行為」だけは、しっかりと注意したいものです。
犬が噛みつく時の主な理由は、以下の4つです。
防御本能・闘争本能
犬は警戒心が強い生き物です。そのため犬本人自身もそうですが、飼い主を守るために防御本能が働きます。
犬に近づく人間に悪意は無いものの、状況によっては犬が警戒心を高め噛み付くケースがあるようです。
また、犬はもともと自然界で狩りで獲物を捕獲して生きていた動物です。
そのため闘争本能が高く、普段温厚そうに見えても突然、闘争本能が目覚めることがあるようです。
ストレス
犬が飼われている環境によってストレスを溜め込んでいる場合があります。
- 餌が十分でない
- 散歩の回数が少ない
- 騒音などで眠りが浅い
など、様々な理由が考えられますが、犬も生き物、人間と一緒ですね。
長年ストレスを溜め込んだ犬は、人間に向かって激しく吠えたり、威嚇するなど注意が必要です。
幼児や子供は犬が大好き
犬側の問題では無いのですが、幼児や子供は犬が大好きです。アニメや絵本の中の可愛い犬を想像し、安易に犬に近づいていきます。
「犬は噛むこともあるよ」と、子供に教えてあげることも必要です。
犬と子供が接する場合は、親は子供から目を離さないことが重要です。
犬の嫉妬?
最後に考えられるのが、可愛がられている幼児や子供への犬の嫉妬です。
それまで可愛がられていた自分(犬本人)から、家族の興味が幼児や子供に移ってしまったと感じたら・・。
ひとりぼっちで、幼児や子供が可愛がられている姿を眺めていた犬が嫉妬をして、幼児や子供に噛みつくことも考えられています。
犬の気持ちはわかりませんが、筆者的には実はこれが一番、犬が幼児や子供に噛み付く原因だと思っています。
犬の噛みつき事故対策
犬の噛みつき事故が年間4000件報告されている以上、必ず噛みつき対策をする必要があります。
犬が噛みつく原因で紹介したように、犬の気持ちや行動が完全に予想できないため、飼い主の最低限のマナーとなります。
飼い主の静止義務
犬の飼い主には、犬の「静止義務」があります。
声や命令での静止もありますが、リードを使用するなど、物理的な静止方法も使って犬をコントロールしましょう。
特に小さい子供などが安易に近づいてきた場合は、先に犬の方を止め、子供にも声掛け(注意)をしてあげるといいですね。
犬の噛みつき事故の保健
現在は、犬が人間に噛みついた場合の事故について保健も数多く販売されています。
事故は出来るだけ避けたいものですが、心配な飼い主は保証内容などを検討して加入をおすすめします。
飼い主のその後の対応
犬の噛みつき事故が発生した場合、飼い主は「犬が人間に噛み付いた事実」を保健所に届ける義務があります。
また、噛みつかれた被害者はもちろんですが、噛みついた犬自身も動物病院などで「狂犬病」の検査をする必要があります。
(事前に狂犬病などの予防接種をしておくのは言うまでもありませんが、)まずは治療に専念するべきです。
また、噛まれた被害者は身体にも心にも傷を負っています。噛んだ側の犬では無く、やはり被害者の方に心からの謝罪は必要不可欠です。
また自分の飼い犬である以上、殺処分などは考えられないと思いますが、やはり「また噛み付いてしまうのでは?」という不安は常に付きまといますね。
特に小さい子供などと遊ぶ時は心配ですね・・。
現在は「犬の噛みつき防止マスク」なども販売されていますので、使用をおすすめします。
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さいごに
犬の噛みつき事故はなぜ起こるのか調べてみると、年間4000件も事故が発生していることがわかりました。
意外にも多い「犬の噛みつき事故」ですが、原因や子供への対策は、飼い主はもちろん、犬に触れ合う人は必ず理解しておきたいものです。
そして、アニメや絵本の中で犬は「可愛いだけの動物」だと勘違いをしている子供は、犬の怖さが理解できていない場合がありますので、親は根気強く教えてあげましょう。
もし、犬の噛みつき事故が発生した場合は、飼い主のその後の対応が肝心です。
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犬の飼い主は、被害に合われた方の身体や心の傷を考えた、真摯な対応を心がけましょう。