2020年に開催が決定している『東京オリンピック』まで、あと3年と少し!
これから、オリンピック関連のニュースも、ますます増えそうですよね。
56年ぶりの東京オリンピックで目指すのは、『エコ五輪』
いったい、どのようなところで“エコ”を目指し、それを実現するために、どのような取り組みが行われているのでしょうか?
また、オリンピック開催にあたり、どのような課題があるのかも気になりますね。
今回は、2020年東京オリンピックについて、調査してみたいと思います。
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エコ五輪とは?2020年東京オリンピックの取り組み
2013年、2020年7月24日から8月9日まで開催される第32回夏季オリンピック開催地が、東京に決定し日本中が喜びに沸きましたね!
1964年に行われた東京オリンピック以来、56年ぶり2回目となる日本で開催される夏季オリンピック。
前回の東京オリンピックは、戦後の復興と経済成長をアピールしたオリンピックでしたが、2020年東京五輪のキーワードは、『エコ五輪』。
世界的に様々なエコが取り組まれる時代ですから、五輪もエコ仕様なのは、とても良い考えですよね。
2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピックでも、様々なエコが取り組まれていました。
- 選手に授与されるメダルの30%にリサイクル素材を使用
- CO2の排出量を抑えるため聖火台の炎を小さくする
- 各国の入場行進の際の先導としてリサイクル三輪自転車を使用
使うなど、ユニークな取り組みがされ、とても好評だったようです。
では、東京オリンピックでは具体的には、どのような“エコ”を目指しているのでしょうか?
2020年の東京五輪で一番注目されている試みが、『カーボンマイナスオリンピック』です!
これは、その名前の通り『カーボン(CO2)』排出を、実質ゼロ未満に抑えようというもの。
では、実際にはどのような対策が考えられているのかと言いますと、まず、『大会エリアのコンパクト化』があげられます。
具体的には、中央区晴海ふ頭に建設される選手村から半径8km圏内に約85%の競技会場を集め、中心地から10km圏内に大会関係者などの宿泊ホテルを集中させるそうです。
そこへ、交通の面で、1日2570万人の乗客が移動できるという公共交通システムの確立させることで、移動に伴うCO2排出を抑えるというもの。
晴海ふ頭であれば、銀座や東京駅からも近く、都心部へも短時間で出ることができそうです。
ただ、選手村から最寄り駅までは、少し離れているようなので路線バスなどで対応するのかもしれませんね。
そのあたりは、現在、各自動車メーカーが2020年に向けて開発に力を注いでいる、燃料電池自動車や自動運転システムが実用化すれば、大きな助けになることは間違いないと思われます!
また、カーボンマイナスの実現には、省エネやCO2を抑えるだけでなく、CO2を吸収する仕組みの非常に重要です。
CO2を吸収すると聞いて、誰もが一番に思い浮かべるのが植物の存在ではないでしょうか。
そこで、競技場や選手村周辺では、屋上緑化や壁面緑化を積極的に取り入れる方向だそうです。
更に埋め立て地には、大規模な緑地化計画や植樹などをはじめ、選手村やメインメディアセンターが設置されるベイエリアから都心部までを緑と水で潤う環境を広げる計画だとか。
この計画が成功すれば、CO2削減にもなりますし、ヒートアイランド現象の抑制にもなりますね。
暑い東京の夏を少しでも、涼しくできるような試みは大歓迎ですよね!
その他のエコとしては、競技場や選手村の建設にリサイクル建材や自然エネルギーの利用、雨水の利用、食品廃棄物によるバイオガス発電など、日本の最先端技術が集うと言われています。
日本の技術力をアピールする良い機会でもあるので、ぜひ、うまくいって欲しいところですね!
エコ五輪はメダルもエコ!
オリンピックに欠かせないメダルに関して東京五輪では、『都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト』にてメダルの製造に必要な金属を集める試みが行われます。
『都市鉱山』とは、都市でゴミとして大量に廃棄される家電製品などの中に存在する有用な資源(金や銅、他の金属)を鉱山に見立てたもので、それらを有効活用しようというリサイクル方法の一つ。
今回のように、携帯電話やパソコンなどの小型家電から素材を回収・利用するのは初めてのことだそうで、金10kg、銀1230kg、銅736kgの合計2トン、製造時のロスを考えて、合計8トンの金属を回収予定だとか。
オリンピックで選手に授与されるメダルの総数は、約5000枚。
金と銀メダルにはそれぞれ約948万台分、銅は約20万4000台分の携帯電話が必要とのことですが、その内の何%くらい集まるのか、非常に気になりますね!
尚、2017年2月16日から都庁内で小型の電子機器の回収を始めることになったそうですし、また金属の回収にあたる協力団体としてNTTドコモと日本環境衛生センターが選ばれたそうで、全国2,400店舗のドコモショップや、自治体を通じて4月から回収が行われるとのことです。
ご自宅に眠っている携帯電話があれば、メダルに活用してもらえるよう協力するのも良いのではないでしょうか。
2020年東京オリンピックの課題・問題点
2020年の東京オリンピック開催まで3年と少し。様々な取り組みがされていますが、まだまだ課題点も多いようですね。
ニュースなどの報道をまとめると、以下の課題・問題点が浮かび上がってきます。
エコ五輪のコスト削減問題
まず、開催にあたってのコスト削減について。
小池都知事は、競技場の建設などについて『初期費用をかけても維持費用が減っていく方法で考える』方向を打ち出しています。
小池都知事は、一生懸命エコ五輪の実現へ向けて対応しているようですが、それが正しいのか間違っているのか、すぐに答えが出ないところが悩ましいですよね!
エコ五輪で過密・公共交通機関の問題
そして、大量の観光客を受け入れることで起こる過密問題です。
オリンピック開催期間中の来場予定者数は、延べ1000万人と見込まれています。
東京で、ある意味有名なのが朝の満員電車、いわゆる“通勤ラッシュ”ですね。
普段の状態でも、非常に混雑している時間帯に慣れない観光客が乗り込んできたらどうなってしまうのでしょう。
待ってもまっても電車に乗れない、バスで移動しようとしても今度は渋滞にひっかかる場合も考えられますよね…。
そのあたりの回答はまだされていないようですが、東京都で暮らす人や働く人にとっても、大きな影響があると思われますから、早急に対策を考えて欲しいところですね。
エコ五輪の宿泊施設問題
また、ホテル不足も懸念されています。
外国人もせっかく東京まで来たのに、寝る場所がない!などという状況にはなりたくないですよね。
このあたりは、早急な法整備など、十分な考慮をお願いしたいですね!
エコ五輪の治安問題
次に、治安の問題があげられています。
治安が良いと言われている日本ですが、それは通常時のこと。
オリンピックという非常に注目度の高いイベント、そして、大量の外国人が来日することもあり、中には悪いことを企んで入国する人もいるかもしれません。
入国時のセキュリティー強化を十分行って欲しいと思います。
その他にも、英語が苦手と言われている日本人の言語環境問題や、ごみ問題などがあげられています。
まだまだ課題は山積みかもしれませんが、開催までの間に技術の進歩や整備によって、クリアされていく課題も多いと思われます。
せっかく決定した東京をオリンピック、ぜひとも成功して欲しいと思います!
さいごに
エコ五輪とは何か?日本が2020年の東京オリンピックで、どういう取り組みをするのか。そして、課題や問題点についてご紹介してきました。
エコ五輪を目指す『2020年東京オリンピック』
これらの取り組みが実現すれば、今後のオリンピック開催国でも積極的に取り入れられるはずですし、そのことがきっかけで環境問題にプラスに働いていくことも大いに考えられます。
開催まで3年と少しですが、様々なことが急ピッチで進む中、なるべく早い段階で一つ一つの課題がクリアされていくことを望みます。
日本で56年ぶりに行われる夏季オリンピック。
そう滅多にあることではないので、ぜひとも成功するよう祈りたいと思います。