先日、NHKニュース『おはよう日本』で『スマホ育児』が取り上げられましたが、小さな子供がいる親にとっては、大変気になる話題ですよね!
スマホ育児に賛成の声、反対の声、実際にスマホを子供に与えたことのある母親の割合などが番組で紹介され、更に、スマホを子供に使わせることの問題点や心配な点を専門家の意見を伺う、といった放送内容でした。
果たして番組では、どのような意見が聞こえてきたのでしょうか?また、今後の育児のためのアドバイスも紹介されていましたよ。さっそく、番組内容をご紹介していきたいと思います。
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スマホ育児に賛成反対?街の声は?
HKニュース『おはよう日本』では、2週にわたり『スマホ育児』が取り上げられました。もはや、子供がスマホを見ているのは珍しい光景ではないと思うのですが、実際はどうなのでしょうか?
まず、『スマホ育児』について一般的には、どのような意見やイメージがあるのか。
番組内の子育てを終えた世代の人へのインタビューでは、
- 「子育てに使うのは良くない」
- 「あまり良い感じはいない」
といった否定的な声が多く、
- 「時代の流れだからしかたないのでは」
という肯定的な意見は少数派だったようです。残念なことに、子育て終了世代にスマホ育児は、あまり受け入れられていないようですね…。
このように、スマホ育児に否定的な意見を持つ人の多くは、
- 「幼い子供にスマホを見せっぱなしにしている」
というイメージを持っているようです。このイメージは、果たして正しいのでしょうか?
【関連記事】スマホ育児のメリット・デメリットとは?実態や問題対策は大丈夫?
スマホ育児に賛成反対?母親の声は?
では、実際、育児真っ最中のお母さんたちが、どのようにスマホと子供を関わらせているのでしょう?
番組内で小学校入学前の子供を持つお母さん123人にアンケート調査を行ったところ、子供のスマホを使わせたことが”ある”と答えた人が78%との結果が出ました。多くのお母さんが子供にスマホを使わせたことがあることが分かりましたね。
使用頻度とついては、
- ごくたまに 43%
- 週数回 30%
- 毎日 26%
使用時間は、
- 数分 48%
- 10~30分 41%
- 30分以上 11%
となりました。
そして、子供にスマホを使わせる状況ですが、多かったのが『電車やバスの中』『病院』など。
このアンケートからスマホを使わせるのは、『週に数回程度、多くの場合は数分~30分程度で、公共施設など子供が騒ぐと迷惑になりそうな場合』という傾向が見られることがわかりました。
お母さんの多くは、子供が周囲に迷惑をかけないようとの配慮から、スマホを上手に使っていると考えられそうですね。しかし、このように子供にスマホを使わせている人の中には、本当に子供にスマホを使わせても良いのか?と悩みながらも、仕方なくスマホに頼っているといった声も。
その理由は、『目が悪くなりそう』『くせになりそう』といった子供への影響の心配や、『周りの目が気になる』といったものが多かったようです。
この『目が悪くなりそう』『くせになりそう』といった心配は、スマホに限らず、テレビやゲーム、DVDなどにも言えそうですね。番組内では、スマホが子供に与える影響について専門家の意見を聞いていました。
スマホ育児に賛成反対?NHKおはよう日本での専門家の意見!視力は?
番組に登場した小児眼科専門の医師の方のお話によりますと、まず、『スマホを使わせることで目にどのような影響があるのかは、まだ科学的には分かっていない』ということです。
たしかに、スマホがこの世に登場してまだ10年ちょっとですから、赤ちゃん時代からスマホを見ていたとしても、現在はまだ小学生。
研究としては、まだまだ入口ということでしょうね。
その上で、専門医の意見として、
- 短時間見せる分には問題はない
- しかし、0歳から6歳頃までは、目に入った情報が脳に伝わって遠くまで両目でバランスよくものを見たり、ピントを調節したりするといった機能が育つ大切な時期
- このため、だらだらと長時間使わせるのは問題である
ということを知って欲しいとのこと。
また、子どもにスマホを使わせる場合に気を付けたいのは、
- 子どもにスマホを見せるときには、30センチ以上は離すこと
- 見せる時間は、見る距離が近く画面が小さいスマホは15分程度に抑えたほうが良い
- 暗いところや車やベビーカーなど揺れ動いてる状況では見せないように
- 親がきちんと管理する
とのことです。
大事なのは、スマホの距離と見せる時間。スマホは画面も小さく、どうしても見る距離が近くなってしまいます。目は、遠くのものを見るよりも近くのものを見るほうが、緊張し疲れやすいとのこと。
また、子供は大人と違い“目が疲れた”“ぼやける”といった症状に気付きにくかったり、訴えられないため、必ず親が使う時間やスマホとの距離に気を配り管理することが重要だということです。
また、
- スマホを短時間見せることに不安を感じすぎる必要はない
- たまに1時間見せたからといってすぐに悪影響があるわけではない
としたうえで、『乳幼児期は子どもの視覚が発達する大切な時期。その時期に、スマホだけといった偏った刺激だけにならないよう、スマホで目を使ったら今度は外遊びをするなど子どもには遠くのものや近くのもの、それに動くものなどいろいろなものを見せてあげるように』
というアドバイスもありました。一番大事なのは、メリハリをつけるということですね!
とりあえず、スマホとの距離に気を付けて短時間だけの使用ならば、視力の面では、そう神経質にならなくても大丈夫なのではないでしょうか。
スマホ育児に賛成反対?NHKおはよう日本での専門家の意見!依存は?
では、『スマホがくせになる』という心配はどうでしょうか?
小児科医から見て、スマホが子供にどんな影響があるかというお話しも番組内で紹介されました。それによると、やはり、スマホの影響に関する研究結果や科学的根拠はまだ無いとのこと。
登場してかなり長い時間の経っているテレビでさえ、現在も研究中だとおっしゃっていました。
データに基づいた推奨されるスマホ使用時間などはないとしたうえで、
- 常識的な使い方をしていれば心配する必要はないと考えている
- スマホ依存に関しては、親が子供の生活習慣を常識的な範囲内でコントロールできるかにかかっている
ということですから、スマホがくせになるのを心配するのなら、あらかじめ、子供とスマホ使用時間を約束したうえで見せるなどの工夫をすると良いかもしれませんね。
また、小児科医の先生は、大事なのはテレビやスマホの視聴時間の長短ではなく、『生身の人間とのやりとりがあるかどうか』であって、子供にはスマホに限らず『~ばかり』ではなく、いろいろな体験をさせてあげて欲しいとのアドバイスをされていましたよ。
スマホ育児に賛成反対?NHKおはよう日本での専門家の意見!発達は?
最後に、スマホを使わせることで、子供の発達にはどのような影響があるのでしょうか。
発達心理学の専門家の意見では、『スマホを短時間与えるくらいで発達が歪むことはありません』としています。
更に『ほんのスポット的なことで取り返しのつかないような悪い影響を与えていまうなど不安に思うことは必要ない』とのこと。
また、スマホ育児をしたことがある母親の声にあった『周りの目が気になる』との意見も、『少子化の今は良くも悪くも子育てに関心が集まり、ちょっとしたことでもあれこれ言われるが、子供が騒いだ時にスポット的にスマホを使うのは今の子育てであり得ること』とおっしゃっていました。
こういったご意見は、心強いですね。
また、周囲の人も子供が泣いたり騒いだりしたら、あやしたり声をかけるなどしてあげて欲しい、子供の育ちをみんなで見守り、喜びも分かち合うような社会になって欲しいと、まとめていらっしゃいました。
優しい言葉で、子供が落ち着いてくれれば、親がスマホに頼らすに済み、子供にスマホを与える心配や、周囲の目も気にしなくて済むようになりますよね!
本当に、そんな優しい社会がくれば良いと心から思います。
まとめと感想
スマホ育児に賛成反対?NHKおはよう日本の内容や母親、専門家の意見についてまとめてみましたが、どうでしたか?
賛否両論あるスマホ育児ですが、母親対象のアンケート結果を見ると、スマホを育児に取り入れているのは一般的になっているようですし、状況に応じてスマホを上手く使っていることがわかりましたね。
番組でお話をされた3人の専門家の方々も、スマホを常識的な範囲内で親がコントロールして使わせる分には問題はないだろうというのが、一致した意見のようです。
スマホという新しいツールに懐疑的な意見もありますが、私たち親がしっかりとスマホの管理を行えば、子供に対する悪い影響は抑えられはずです。
スマホを使う時も親子のコミュニケーションツールにしたり、外遊びなどの様々な体験と組み合わせたりすることで、子供への刺激にもなってくれるようです。
スマホは、あくまでも子育てに使える道具の一つとして、私たちが大人が上手に使っていくことを心がけましょう!