日本の温泉地で『レジオネラ菌』に集団感染し入院したというニュースが、たまに聞こえてきますね。

レジオネラ菌自体は、普段の生活環境に生息している菌で、通常の生活を送る中で感染することは稀だと言われていますし、健康な人には影響がないようです。

しかし、ある条件下ではレジオネラ菌が短時間で大量に繁殖し、身体の弱い乳幼児や高齢者などが感染すると肺炎など引き起こしてしまいます。

そんな、レジオネラ菌が繁殖しやすい場所の1つがアルカリ温泉と言われていますが、実はそれ以外にも、もっと身近な所で増殖しやすい場所もあるのです!

今回は、レジオネラ菌の繁殖しやすい時期や温度などの注意点や、予防法についてご紹介します。

Sponsored Link

 

レジオネラ菌とは?症状と潜伏期間

レジオネラ菌は、河川や湖、沼などの土壌、ようするに自然界に生息する『細菌』の一種となります。

このレジオネラ菌の感染が原因で起こるのが『レジオネラ症』です。

レジオネラ症は、大量のレジオネラ菌を含んだ水が、細かい水滴(エアロゾルと呼ばれます)となって空中内に舞い、それを吸い込むことで感染します。(入浴施設内のジャグジーや打たせ湯、シャワーなどがエアロゾルとなります)

ですから、レジオネラ症は、レジオネラ菌を含んだ水を飲んだだけでは感染はしないと言われていますし、また、人から人への感染も報告されていません。

ポンティアック熱

レジオネラ症の症状には、2種類があって、1つが『ポンティアック熱』と呼ばれ、一般的に軽症であると言われています。

ポンティアック熱は、発熱、頭痛、筋肉痛などの症状が見られ、潜伏期間は1~2日となり、大概は1週間以内に治ります。

レジオネラ肺炎

もう一つの『レジオネラ肺炎』は、乳幼児やお年寄り、体力の落ちている人が発病しやすく、重症化すると最悪、死に至る場合もあるそうです。

レジオネラ肺炎の潜伏期間は日~10日程度、症状は、発熱や咳、頭痛、筋肉痛などの他、痰が出て呼吸が苦しい、下痢や意識障害といった症状が出て、重症化する恐れがあるため、すぐに病院に行きましょう。

また、糖尿病などの持病を持つ人は、症状が急速に悪化する場合があるので、特に注意が必要です。

私たちが『レジオネラ菌』という名称を耳にするのは、入浴施設などで集団感染が起こった時くらいなので、温泉にしかいないと思いがちですが、上にも書いた通り、自然界にならどこにでも生息している菌なのです。

よって、温泉だからレジオネラ菌が生息している訳ではありません。

では、どこにでも生息しているレジオネラ菌であるにも関わらず、入浴施設などで集団感染が多く報告されるのはなぜでしょうか?

レジオネラ菌の増殖する場所や温度は?

自然界では、レジオネラ菌だけが大量に繁殖することはないようですが、人工的な環境下において、レジオネラ菌が大量に繁殖する場合があるのです。

入浴施設であれば循環ろ過装置に原因がある場合が多いと言われています。

また、入浴施設以外でレジオネラ菌が繁殖しやすい場所としては、家庭用の循環式浴槽やオフィスなどの空調設備の冷却水、給湯器の水や加湿器などがあげられます。

これらの場所で使われている水(湯)が、レジオネラ菌が最も増殖すると言われる約36℃~39℃の温度になり、

そして、これらの装置の消毒や清掃が不十分な場合につくヌメリ(『バイオフィルム』と呼ばれます)をエサにすることで、レジオネラ菌は大量に繁殖することになるのです。

レジオネラ菌はなぜアルカリ温泉に?

アルカリ性の強い温泉の場合には、塩素消毒が効かない等問題が多いと言われています。

これらのことから、レジオネラ菌の増殖に関しては、循環ろ過装置が使われていない温泉の方が安全なことは間違いがありません。

しかし、循環ろ過装置を使った入浴施設でも、アルカリ性温泉の場合でも、普段から行政の管理指導に沿って、清掃や消毒といった手入れを怠っていない際は、通常範囲内のレジオネラ菌しか見られないため、レジオネラ症に感染することもないのです。

保健所などが、抜き打ちで検査をしたり指導をしたりしているそうですが、それでも、レジオネラ菌の集団感染が報道されているのは、非常に残念としか言えませんね。

Sponsored Link

レジオネラ菌の繁殖時期は?

日本では、レジオネラ菌の感染者が最も多く報告された時期は『初夏』でした。

これは、入浴施設以外でのレジオネラ菌感染者もふくまれています。

アメリカでのレジオネラ菌感染は、秋に多いという分析結果がでていることから、日本では、暑くジメジメした気候に関係があるのではないかと考えられています。

また、同時期には、オフィスなどでも空調設備で冷房が使われ始めるため、それに使用されている冷却水によっての感染も含まれるためとも考えられますね。

初夏の頃、季節外れの風邪かと思ったら、レジオネラ症だったということも考えられますから、十分に注意したいところですね。

レジオネラ菌の予防方法は?

感染すると怖いレジオネラ症ですが、これを予防する方法はあるのでしょうか?

上にあげた外部入浴施設や外部の空調設備の場合は、一般利用者が水質などを確認する方法がありませんが、それ以外の方法でレジオネラ症を予防することは可能です。

まず、体調が悪いときは、外部の入浴施設の利用を控えましょう。

普段通りの体調であれば問題がない場合でも、病後や疲れがたまっているときは、レジオネラ菌に感染しやすくなってしまいます。

同時に体調管理をしっかりとして、健康を保つようにしましょう!

また、ご自宅で循環式浴槽を使っている場合は、毎日の清掃と水の入れ替えでレジオネラ菌の増殖を防ぐことが出来ます。

特にジャグジーやジェットバス、シャワーを使う際にはエアロゾルが飛散しやすいためご注意くださいね。

シャワーヘッドや水道の蛇口なども忘れずに消毒すると良いでしょう。

自宅用循環式浴槽に使える消毒薬なども販売されていますから、念入りに洗浄することをおすすめします。

普段お使いの加熱式ではない加湿器も、レジオネラ菌が繁殖し、感染者の報告がされています!

特に冬場などは、風邪の予防に室内を加湿する機会が多いと思いますが、加湿器のタンクや、部品などの清掃を怠ると、レジオネラ菌が増殖する場合も…。

せっかく、快適に暮らすために加湿器を使っていても、病気に感染してしまっては意味がありませんから、抗菌機能が付いている場合も過信せずに、こまめに部品やタンク内を洗浄すると安心ですね。

毎日のちょっとしたお手入れで、ご家庭のレジオネラ菌感染の予防や増殖を防ぐことが出来ますから、気をつけてみてはいかがでしょうか。

さいごに

入浴施設などで見られる、レジオネラ菌による集団感染。

ですが、レジオネラ菌自体はどこにでも存在していますし、通常は人体に悪影響を及ぼしません。

一部の不衛生な環境によって増殖したレジオネラ菌が、乳幼児や高齢者、身体の抵抗力が弱まっている場合にレジオネラ症に感染する可能性があるのです。

また、入浴施設以外の場所でも、空調の冷却水や家庭用の循環式浴槽、加湿器でも、レジオネラ菌が増殖することがあり得ます。

入浴施設にしろ、家庭用の加湿器にしろ、レジオネラ菌の増殖を抑えるには、清掃と消毒が一番です。そして、体調管理をしっかりすること!

自宅ではもちろんですが、外部の入浴施設でも、きちんと行政の管理指導にそって、利用者が安心して入浴できる環境を整えて欲しいものですね。

Sponsored Links